大問3問の構成です。大問1、2は全学部必修で大問3、4は学科によりどちらに取り組むかが指定されているか、選択することができます。全問マークシート方式の問題です。
全体の難易度は教科書や教科書傍用の問題集をしっかりと学習していれば対応できる問題がほとんどです。ただまれに状況の整理が難しい問題や計算がとても煩雑になる問題が含まれていることがありますので、解答する順序や時間配分には気をつける必要があります。
大問1
様々な内容から小問が5題出題されています。難易度としては教科書に載っている程度なため、15~20分程度で全問正解を目指したい問題です。
ただマークシート方式ですので、見直しをすることも含めて慎重に解答しましょう。
大問2
小問が2問の構成です。整数の除法や余りに関する問題ですが、特にそれぞれの問題の繋がりを考える必要はありません。10分程度で解答しましょう。
(1)は余りの周期性をから考えることもできますし、例えば3の32乗は3の4乗の8乗であることなどから考えることもできます。
(2)は一次不定方程式をつくって求めることもできますが、題意にあてはまる最も小さい自然数を見つけることから考える方が答えに速くたどり着くことができるでしょう。
大問3
双曲線の方程式と焦点を求め、x軸の周りを回転させた回転体の体積を求める問題です。10~15分程度で解答したい問題です。
2次曲線は数学Ⅲの内容ですので選択できる人は限られますが、大問4と比較するととても解答しやすい問題となっています。
(2)はそのまま計算するのではなく、双曲線の中心を原点に平行移動させた図について考えると計算がかなり楽になります。その際、積分範囲などを間違えないように注意が必要です。
大問4
複雑な形をした関数が与えられ、その関数が表す領域と集合の内容を結びつけた問題です。
与えられた関数は、n=1,2,3,・・・といくつか具体的に値を代入してみると、グラフが平行移動していくだけだということが分かると思います。
ただ要領よく計算ができないと、かなり煩雑な計算をしなければなりませんので、20分程度で解答できない場合は諦めることも必要かもしれません。
そのため選択できる場合は、大問3を選択することがお薦めです。
(1)は2つの放物線で囲まれた領域の面積を求めます。「積分の6分の1公式」を使用することができると、計算が容易になります。
(2)は3つの放物線で囲まれた領域の面積を求めます。「和集合の考え方と(1)の結果を用いる」、「代入計算では除法を用いる」などの工夫をすることで少しでも計算を楽にしたい問題です。
(3)は6つの放物線で囲まれた領域の面積を求めます。考え方は(2)を延長していくだけですが、領域内の重なりが多くなりますので、状況を正確に把握するには苦労します。
【総括】
大問1,2,3は全問正解が狙える問題です。大問4は(1)までは解答したい問題です。(2)、(3)は解法がイメージできた場合はできる限り取り組んでみる程度でよいでしょう。
東洋大学の数学の特徴として「積分を用いて面積を求める時には6分の1公式を使用できることが多い」ですので、解答速度を上げるためにも「積分の6分の1公式」はマスターしておくことをお薦めします。
にほんブログ村に参加しました。
記事を気に入っていただいたらクリックをお願いします!